詩~花嵐

詩ーポエムー

無慈悲に
かかとを攻撃し続ける
新品のくつ

お気にいりになるはずだった
片方だけの
ワイヤレスイヤホン

馴染もうという気が
さらさらない
カッターシャツ

口の中に
さくらの花びら

siriみたいにうまくできない
テンプレ返しのぼくに苦笑い

ハネた髪を誘い
ひらひらと舞いおどる

憂鬱だった
うららかすぎる日差しが陰る

さぁ いこう

ないまぜの気持ちとともに

春の夜風のなか
線路脇の高架橋を
駆けていく

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