詩~おもいで

詩ーポエムー

時が止まったかのように
はさまったままの栞

補修された背表紙が
物語を
必死につなぎとめてる

少し日焼けしたその姿は
色褪いろあせて
過ぎ去った日々に似ていた

古びたインクと
ほこりっぽい匂いを
取っ払う

ぼくは
なにを求めて
なにを捨てたかったんだろう?

あとがきから読み始めた小説は
ひどく退屈たいくつ欠伸あくびがでる

積み重ねて
置き去りにしてきたものたちを

もう一度最初から

ぼくのことばで
書き記してみたいのだ

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