きみの耳殻に似た
平べったい石が投げやすくていい
静謐な水面を
水平に切って
揺れる波紋はなにを映すの?
いつも祈りたくなる
重力に逆らいたくて
飛べないことは
惨めですか?
憐れですか?
残酷ですか?
ただ
それだけですか?
すねてるんじゃないよ
海が見てる
祈るだけって
どこか無機質で他人行儀
今もまぶたの裏に
朝焼けが
くっきりと残ってる
もどかしくて
体温を描き足してしまいたい
ハチドリが
燃え盛る森へ
ひとしずく落としていった
わたしにしか分からないSOSを
手繰り寄せて
広がっていく
祈りの
その先へ
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