詩~梅UME

詩ーポエムー

しならせた枝を抑えながら
急いで実をもいでいく

もっと欲しい
見えているのに届かない

高くて遠い枝に
たわわになって
微笑みながら悠然と構えている

なにも考えてないようなのに

互い違いになって

だれの邪魔もしていない

みんなに日の光が当たるように
示し合わせたかのように
並んでいる

雨と雨の間
薄暗いカーテンから覗く
青い実は夢を見ない

熟した黄色になれなくても

風に吹かれて落っこちても

いつの間にか
食べられてしまっても

ふかふかな土が抱きとめてくれ
だれかのなかで
また生かされている

元のカタチを忘れてしまうことは孤独?

おかえりなさい

目が覚める前に
新しい名前をつけて

最初から知っている

何度でも

どっしりと根を張り
空いっぱいに
大きく腕を広げて

好きな方へ
好きなだけ伸びてゆけ



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