申し訳ないの胸の内

過去の記事

こちらは2022年6月8日の記事を再編集しました。

わたしは今まで、できないことがたくさんあると自覚をしながら生きてきました。

そして化学物質過敏症になり、洗剤や日用品など様々なものに気をつけて生活する状況になると、”申し訳ない”気持ちが雪だるま式に増えていきました。

まわりの人に迷惑をかけて申し訳ない。
人と同じようにできなくて申し訳ない。

こんなことばかり考えてしまっていた。

特に家族には日用品(シャンプーや化粧品など)を変えてもらったり、添加物入りの食べ物やお菓子をわたしの体調を考慮して家で食べることを控えてもらったり、外出から帰ってくると即着替えてもらうなど、いろいろと協力してもらってやっと生きています。

しかし、この経験を通して見方が変化しました。

お話会の翌日、主催者さんからメッセージがきました。
わたしの体調の心配と(過敏症などの人がいても)安心してイベントを行う方法を改めて考えることができたこと。
そして参加できず帰られた方にとって、リアルに過敏症の症状を知ってもらういい機会になったと思うと書いてありました。

見方が変わると世界が変わるより引用

わたしは自分をまわりに迷惑をかけるだけの存在だと認識していましたが、わたしのような症状がある人がいると身近に接することは、相手の中でなにかのきっかけになる可能性があります。(絶対に考えを変えてほしいとかこっちの方が正しいではなくて、ただこういう人もいるという気づきが生まれるという意味で)

そして、なにかの病状などで体調が急に悪くなる人を「まわりにいる人は迷惑だと感じるはず」と思っている自分にも気づかされました。

この経験を迷惑をかけられた・失敗した経験ではなく、考えるきっかけ・次につながるいい経験と捉えてくれる人がいることに、目から鱗が落ちた気分でした。

わたしは「迷惑だと感じるはず」となぜ思うのか?

化学物質についていろいろ調べるようになり、
以前友だちが食品添加物・農薬・界面活性剤・電磁波など
様々な情報を勉強していたことを思い出しました。

そのときの私は
詳しい友だちから分かりやすい本を借りてみたのですが、
すぐに読むことを辞めてしまいました。

これもダメ、あれもダメと言われたら
どんどん気が滅入ってきてしまったのです。

ワクワクの視点でものごとを見るより引用

わたしはこの時、食や環境などに興味を持って地球に優しい生活をしたいと取り組んでいる友だちを見て、「こだわりすぎじゃない?まわりにいる人が辛くならないのかな?」とこころの奥では思っていました。自分の否定的な思いこみで正しいわけではないのですが、その思いこみが今の”申し訳ない”気持ちにつながっている気がします。

こだわりすぎて他の人が迷惑していないだろうか?

ココがわたしの気になるポイントでした。
自分にも地球にも優しい生活がしたいという想いより、他の人がどう思っているのか(迷惑だと思われているはず)・普通から逸脱していないかという、人からどう思われているのかの方が大切だったのです。

こだわりすぎると人にそれを押しつけて迷惑をかけるのではないかと怯え、そして気をつけて生活しないといけない今の自分は、まわりに迷惑をかけるだけの存在だと不安に押しつぶされてしまいそうになりました。

Photo by Nik Shuliahin 💛💙 on Unsplash

けれど、そうではない人たちがいました。

もしかしたら
急に体調が悪くなる人を見て、迷惑だな・面倒な場面に出合ってしまったと思う人がいらっしゃるかもしれません。こんなに食べ物や日用品に気をつけないといけないなんて面倒くさいなと思う時もあるかもしれません。

それって本当は、普通のことかもしれません。

わたしだって、過敏症にならなければオーガニックにこだわって生活をしている人を見たら意識高いなぁ。面倒くさいし、そこまでわたしはできないなぁで終わっていました。

予定があって急いでいたら、ちょっと具合が悪そうな人に遭遇しても気づかずに目的地へ向かう可能性がないとは言えません。

時と場合・自分の精神状態などによって、自分のできることや許せる範囲は変化します。

つまりその経験を
嫌な経験として捉える自分も
次につながるいい経験として捉える自分も
わたしの中にどっちもあるということです。

そして時と場合によって
相手の中にも迷惑だと思う感情もあれば、面倒くさいけどそれで楽になる人がいるなら協力しようと思う感情もあれば、こういう人がいると知ることができてよかったと思う感情もあるかもしれません。

相手にこっちが正しいからこう思え!これが普通でしょ!と強制したり押しつけることは危険が伴います。わたしだったら反発したくなったり、自分を否定されたような気分になったりします。そうではなく強制したり押しつけるのではなく、苦手な人がいることを知ってほしいという気持ちで、自分の状況を伝えることが大切だと感じるようになりました。

相手からどう思われているか・・・

それより
「みんなが生きやすい社会・環境にするにはどうしたらいいのか?」といった話がしたい。

過敏症の大先輩が、できないことに目を向けるより、否定に走るより「オーガニックを広めたい」と伝えてくれたおかげです。

Photo by CDC on Unsplash

それこそが多様性のある社会につながると信じて。

最後までお読みいただきありがとうございました。
愛と感謝をこめて。

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