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こちらは2022年5月21日の記事を再編集しました。

わたしの役立ち方

先日、化学物質過敏症の大先輩の方のお話会へ参加しました。過敏症になってから、人と集まる場所に行くことを避けていた(買い物や必要最低限のこと以外)ので、心配と不安でドキドキでした。

お話される方も過敏症当事者で少人数の集まりだったこと。主催者の方が参加者の方に、注意事項をきちんと伝えておられる姿を見て参加しようと決心しました。

わたしの住んでいるところは専門的な病院がありません。遠くの専門病院へ通うほど、体調に自信のないわたしは専門病院にかかっていません。これまでも洗剤の香りが得意でない人に出会う機会はありましたが、同じ過敏症当事者の生の声を聞く機会はありませんでした。初めて自分以外の当事者の方に出会えるということでうれしくもありました。

そして
意を決してその場所へ行くと、予想外のことが起こります。

早めに着くと数名の方が、中に入らず入口で主催者の方とお話されているようでした。

何かあったのかな?と思いながら、わたしは少しすると「どうぞ入って」と促されたので、先に入らせてもらいました。

入ってみると、過敏症当事者の方が少し調子が悪そうです。わたしも入口にいる方とすれ違うときに喉に違和感があって、おかしいなと思っていたら咳が止まらなくなりました。

入口でお話されていた参加者の一人の方が、友だちの友だちに誘われてきた方で、注意事項をあまりよく理解されていなかったようでした。わたしはいつもより香りを防げるマスクをしていたため、香りに気づくことが遅れてしまい、その方の近くを通った際に直接吸い込んでしまったようです。

結局、その方たちは参加せずに帰られることになりました。わたしも体調がよくないので帰ろうと思いましたが、せっかく来たのだから話を聞きたいと踏んばって参加しました。

お話を聞くとよく勉強をされていて、自分の体に聞きながら合うやり方を見つけようとされてきたことがとても分かります。

来てよかったなぁと思う反面、なんだか消化不良な気持ちが残りました。だれが悪いわけではないのに・・・帰られた方もわたしも腑に落ちないような・・・

すると
お話会の翌日、主催者さんからメッセージがきました。
わたしの体調の心配と(過敏症などの人がいても)安心してイベントを行う方法を改めて考えることができたこと。
そして参加できず帰られた方にとって、リアルに過敏症の症状を知ってもらういい機会になったと思うと書いてありました。

これは何事もなく楽しく学んだだけでは得られない経験なんだ!!

わたし自身、
辛い症状が出ないように・人に迷惑をかけないように・不用意に知られないようにとしてきたけれど、隠して健康な方と同じように見せることだけが豊かな経験ではないと気がつきました。

こころのなかで
症状が出ると申し訳ないとか、相手の気分を損ねてしまうかもしれないとか、そういうことばかりを考えていたことにも気がつきました。

もしかしたらこういう人もいると知ってもらうこと自体が、少しでも化学物質について考える機会になったり、自分自身を振り返るきっかけになるかもしれません。

そう思ったら体調良くお話を聞いて満足したわたしより、消化不良だった今回のわたしの方が、みんなの役にたてたような気がしてきます。

主催者さんのメッセージを読み、経験の受けとめ方が変わり、自分を見つめ直すことができたおかげです。

失敗のように見える経験も
もやもやした気持ちも悪くない。

その経験を、感謝の視点でどう書き換えていくか。

それが大切だと感じました。


最後までお読みいただきありがとうございました。
愛と感謝をこめて。

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