こちらは2022年4月26日の記事を再編集しました。
どんどん値上がりしている
我が家は兼業農家で、お米を作っています。去年はお米を作るために使う農薬・肥料代が、無頓着なわたしでも分かるくらい値上がりしました。
稲の植え付けや刈り取る機械を持っていないため、自分たちでできないところは生産組合に頼んでいます。その料金も前年より一万円くらい値上がりです。
前から値上げになるとは言われていましたが、まさかこんなに値上がりになるとは・・・
もともとお米を作っても、我が家の場合は赤字です。
赤字であったとしても、お米は自分たちで作りたい。
その思いで、自家消費分とその余剰分を出荷するために作ってきました。
それが
作れば作るほど赤字が増えていく。
「今年もお米を作るのか」家族で話し合いましたが、話がうまくまとまりませんでした。
とりあえず今年はお米を作る。来年のことは分からない。結論は先延ばしになったままです。
兼業農家の我が家でさえ、このような状況です。
専業農家の方たちはどうなのでしょうか?
農薬や肥料や燃料代などが、どんどん値上がりしています。しかしお米や野菜などの値段を、一気に上げることは難しいところです。育てるためにかかるお金は上がっていますが、価格に転化できないとなると赤字だけが膨らんでいきます。
農業を辞めたいと思う人・飲食業の経営が難しくなる人が増えていくのではないでしょうか?
お米や野菜を食べなくても、お肉や卵やお菓子やインスタント食品を食べればいいんじゃない?と思うかもしれません。
ですが
お菓子やインスタント食品の原材料を考えてみてください。
お肉の元の牛たちも飼料を食べています。
卵を産む鳥たちも飼料を食べています。
小麦や砂糖などのお菓子の材料も、農家さんが大切に育ててくださっています。
食べるものに困るのはわたしだけの問題ではない
わたしは特性上、近所の自然栽培農家さんから直接購入しています。その農家さんからの購入では、「今日は雪がいっぱいで収穫できません」「今日は野菜がないからごめんなさい」と言われることがあります。
なくならないように早めに有機野菜の宅配を頼んだり、有機野菜が置いてある遠くのスーパーに買いに行ったり、乾物・漬物を活用して工夫しています。
購入すると分かると思いますが、そういった野菜は種類や量が少なく値段が高いことが多いです。
そのうえ燃料代・肥料代などの値上がりを目の当たりにして思ったことは、わたしのように化学物質過敏症・アレルギー・またはなんらかの事情で食事に気をつける必要のある人だけが、食事に困る時代ではなくなってきたということ。
もしかしたら
すべての人に関係することかもしれません。
去年の今頃、家の畑で細々と家庭菜園をしていたことを思い出します。
それが9月に化学物質過敏症になって変わりました。
毎日生きることに必死で、家庭菜園をする気力がなくなり辞めてしまいました。
今も農薬・化学肥料・除草剤が風に乗って運ばれてきたら畑に行けません。近所の柔軟剤や洗剤の匂いで体調不良になり、寝て過ごす日も多いです。
家庭菜園でしたいことが100あるとすれば、20~30できたらいい方です。
それでも、もう一度やってみたい。
今度はできるだけ自然に、
化学肥料や農薬を使わないやり方で。
今までわたしが家庭菜園をする理由は、
自分が楽しいから
健康でいたいから
おいしいものを食べたいからなど
自分のためという気持ちからでした。
今は自分の食べる物を作りたいという気持ちと、もしも食べ物に困るような事態になった時に、都会に住んでいて畑がない・忙しくて時間がない人たちの食に貢献できる可能性があると思うようになってきました。
自力で作れない人たちの食糧を、
すべて賄うことはわたしにはできません。
ですが
自分の分はどうにかなると言えるなら、
そういう人が増えたなら、
農家さんたちが作ってくれた分は
作れない人たちへ
どうぞ食べてくださいと
譲ることができるかもしれません。
先を見据えて動かないから困るんだよという人もいるかもしれません。
動かなかった人たちは、命をかけて自分の仕事・役割をしていて、自分の食べることに頭がまわらなかっただけかもしれません。
もしもある人が先を見据えて動けたとしたら、別のところで自分の仕事を全うしてくれる人たちがいるから、そのおかげで考え動くことができただけと考えることもできます。
災害や食糧難に備えて備蓄する行為も
自分だけを守るために備蓄することと、
必要な人に分けるために備蓄すことは
意味が異なる気がします。
まだまだですが、
自分を
陰ながら支えてくれる人たちを思い描いて
状況を把握し判断・行動をできる人でありたい。
そう思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
愛と感謝をこめて。
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