こちらは2020年10月31日に書いたものを
再編集しています。
私の曾祖母
母方の曾祖母は大正5年生まれ。
出会うと威厳があり、
厳しい顔をしていて少しとっつきにくい印象でした。
子どものころは内心びくびくしていたのを覚えています。
家に遊びにいくといつも10時と3時にお抹茶をたてて出してくれました。
お抹茶文化が今でも根続いている地域からお嫁にきていて、
お抹茶を飲むことを大事にしていたのです。
細かいことは気にしなかったけれど、季節のお菓子やお抹茶をいれるお椀は、
そのとき·その人に合ったものを気を配って使っていたように思います。
子どもながら普段食べない和菓子を食べるのは苦痛であり新鮮でした。
きっとこの経験がなかったら、
和菓子ってきれいなんだと
知ることはなかったと思います。
そして首元にはいつも違うスカーフやアクセサリー。
常に身だしなみに気をつけた人でした。
私から見ると印象としてはおしゃれが好きというより、
人に会っても困らないきちんとした格好をしていたい人。
美しいものに敏感であるけども、
おしゃれを好きでしているように見えませんでした。
どちらかというと義務感のように見えました。
力をぬいて楽しんでみよう
その曾祖母が亡くなり10年以上経ちました。
今年の春にタンスの中を整理していたら、
曾祖母の遺品のアクセサリーが奥の方から出てきました。
母が祖母から曾祖母の遺品をもらって、
タンスにしまいこんでいたようです。
素敵なアクセサリーなのですが、
今使うにはデザイン的に使いづらいものも多く、
アクセサリーのリフォームをしてくれるお店に相談しにいきました。
すると本物の宝石もあったのですが、
ほとんどが「AVON」というブランドのコスチュームジュエリーでした。
店員さんに教えてもらうと、
コスチュームジュエリーとは本物の宝石ではなく、
非金属(プラスチックなど)で作られているいわゆる”フェイクジュエリー”とのこと。
「ぱっと見たときは本物の宝石のように見えるけれど、値段はそんなに高くないし気軽に使えます。
こういうものをこの年代でたくさん持っているのは本当のおしゃれさんですね。」
その言葉を聞いて曾祖母のイメージがガラっと変わりました。
なぜなら本物の美しさしか認めないと思っていたので、
まさかフェイクだと思わなかったし、
フェイクを楽しめるおちゃめな人だとも思っていませんでした。
本当の曾祖母は人からどう見られるかを気にする人ではなくて、
自分のできる範囲で工夫しながらおしゃれを楽しむ、
本当におしゃれが好きな人だったんだなと思いました。
私自身がおしゃれ迷子で迷走中なので、
おしゃれをしようとすると身構える
というかついに肩に力が入ってしまいます。
普段着ないテイストの服を着るとか
普段より高めの服をがんばって買うとか
いつもは着ない色の服を着るとか。
とにかくがんばって冒険してみようとしてしまいます。
それも楽しいし新しい発見がありますが、
いつの時代も本当のおしゃれな人は
お金をかけなくても気軽に普段からおしゃれを楽しんでいるんだなと実感しました。
おしゃれってわたしが思うより楽しんでいいし、
身近なものかもしれない。
そう思えるようになりました。
店員さんから今でも使いやすいと言われたアクセサリー↓試してみようと模索中です。
使いやすいアクセサリーのはずが、
アクセサリー慣れしていない私にはハードルが高くてなかなか使えません(-_-;)
それなら自分でつけなくても
部屋に飾って楽しむのもありかなと思えてきました。
気軽に楽しむ、
気持ちがわくわくする
自分なりの方法を見つけてみたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント